0人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「龍人アクランよ。もう時間がないのじゃ。これより我の最後の力で異世界に誘おう。安心しろ、後ろで寝ている2人も共に連れ添わせようぞ」
そう言うと、ダイダロスの指先から蒼い光線がほとばしる。
「ちょ、ちょっと待て! いきなりか!?」
「ぐふふ、もう止められはせん」
俺は思わず身構え、盾で身を隠した。
その瞬間、空から落ちるような不思議な感覚に包まれ、視界が歪み意識が遠のく。
すべてが混濁する中で、わずかな視界に入ってきたのはダイダロスが力尽きた姿だった。
「頼んだぞ……。勇者たちよ」
そう聞こえた気がした。
最初のコメントを投稿しよう!