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「なー」 先程の猫が、部屋の外で こちらを見て鳴いていた。 『何故泣いている』 「分からないわ。分からないけれど、凄く悲しいの。悲しいけれど嬉しいの」 『何故立ち尽くす』 「動けないの。そこにある一瞬から、逃げられないの」 猫から目を離し もう一度窓を見た。 また新たな出会い。 はじめまして。 さようなら。 また会いましょうは 言えない。
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