窓

１

思考を終えた私を捕らえるのは
やはり彼女達の話。

また、汚される。

字を追ってただけで
何も頭に入ってこない本を閉じ窓の外を見た。

青く澄んでいるその空よりも、
大きな雲から仲間外れになった
小さな灰色の雲に愛しさと親近感を覚えた。

これ以上学校にいるのも
かったるい。

本を鞄にしまい
そして一つ小さく息を吐き

教室を後にした。