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ミーン、ミーン
ツクツクボーシ、ツクツクボーシ
遠くからか近くからか
騒ぎ倒す蝉の声が鬱陶しい。
太陽の光を容赦なく跳ね返すアスファルトが憎らしい。
薄暗く湿り気の多い梅雨があけたと思えば、これだ。
空は快晴。
雲は皆無。
湿度は抜群。
風情を感じるのは夕方からで
昼間なんてただの地獄だ。
蝉の必死の鳴き声に頭は痛くなるし
汗でまとわりつく下着は気持ち悪い。
外に出るのなんて馬鹿馬鹿しいけれど
ギャラリーに行くには仕方がない。
だが、それにしたって暑い。
早いところギャラリーに逃げなければ
干からびるのでは無いかとさえ思える。
そう、嫌いなんだ。
夏なんて。大嫌い。
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