序章 別れ

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「純ちゃん、ごめん。」 ある幼い女の子が涙を流しながら、引っ越し用の2トントラックの前で僕に言った。僕も泣きながら 「いいよ。また会おうね。」 と言った。するとその女の子は僕に 「はい、これ約束の印だよ。」 と言いながらくまのぬいぐるみを渡してきた。僕は 「ありがとう。でも何の約束?」 と聞いた。すると女の子が 「この町にいつか帰って来て、純くんと結婚する約束だよ。」 と答えた。僕は 「うん、それじゃあ僕も待ってるよ。」 と言いそしてその女の子と握手を交わし、女の子は 「ありがとう。」 と言いながらトラックに乗って行ってしまった。
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