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管仲は公子糾に、鮑叔は公子小白に就くことになった。
だがその頃からもうすでに暗雲が立ち込めていたのである。
斉の主は僖公から襄公へと継承されたわけだが…
この襄公はかなりの暴君で、性格破綻者でもあった。
実の妹の文姜と恋愛関係にあり、妹が魯の桓公のもとに嫁いだあともその関係を強要させた。
それが桓公の知るところとなると、今度は桓公を酒宴に呼び出し、酔ったところを一族の彭生に殺させた。そのことを魯に問いただされると、彭生のせいにして彭生を死刑とし、その言い訳とした。
その他にも気に食わない人間は数々亡きものにし、襄公の手にかかった人間は数多くいた。
そんな襄公の下、弟である公子に仕える管仲と鮑叔は常に綱渡りであったと言えるだろう。
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