4.青と黒

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夜空に星が輝く中 1匹のドラゴンが飛んでいる。 その背中には 黒い鎧を纏った男が乗っていた。 サルディだ。 『とりあえず今の状況を アウストロに報告するとしようか』 と呟きながら、 ドラゴンをハデスへと 向かわせていた所だった。 その途中サルディは、目線を地上に向け眼下の景色を眺めていた。 そして暫く景色を眺めていると、ガルマの街が見えた。 『あはははは、 すっかり黒焦げになっちゃって、 こりゃ大変だ!』 まるで他人事の様に言い、大笑いしていた。 その時、後方から凄い速さで何かが近付て来ていた。 ドラゴンだ。 背には、 青い髪の男が乗っていた。 青い髪の男は、右手で腰から剣を抜き剣を構え、サルディの頭目掛けドラゴンを飛翔させ斬り掛かった。 しかし、サルディのドラゴンは、 その気配に気付き とっさに体を右へ旋回させ回避し、 サルディは、突然の事に 驚きドラゴンにしがみ付いていた。 青い髪の男の剣は、 寸前の所で空を斬ったが 、すかさずドラゴンをUターンさせ 火炎弾を吐かせながら、前へ飛翔させた。 『なんだ!』 ようやくサルディも 奇襲されている事に気付き、 サルディも急いでドラゴンに 火炎弾を吐かせる。 ドゴーン! 火炎弾は火炎弾で相殺され、 激しい音と共に空中で 爆発が起きる。 と、同時に 青い髪の男は、 ドラゴンを爆発の中へと 滑空させた。 サルディは、ドラゴンに捕まり、爆発の爆風に飛ばされないよう必死に耐えていた。 すると爆発の中から 青い髪の男のドラゴンが現れ、体当たりをしてきた。 が、サルディのドラゴンは、 ギリギリで体を左へ反らし何とか回避した。 『!?』 その時サルディは、 あることに気が付いた。
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