● 1日目

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ナレーション 「砂が吹き荒れる砂漠の中。小さな瓦礫の上に少年が座って辺りを不思議そうに見ている。その少年を、更に高い瓦礫の上から、少女が笑顔で見ていた」 桜 「ねぇ……」 雛 「ん―?」 桜 「僕は、誰?」 雛 「アナタの事を私が知るわけないでしょ?」 桜 「そうだよね」 雛 「ウソだよ」 桜 「え?」 雛 「私もね、私が誰だか、本当の名前とか、思い出せないの」 桜 「名前……誰……」 雛 「アナタもそうなら、おいでよ。私が案内してあげるから」 桜 「案内?」 雛 「そう!案内。私がお世話になっているとこ!」 ナレーション 「少女は瓦礫の上から身軽に飛びおり、少年の腕を掴むと走り出した。少年は驚きの表情を隠せないようで慌てふためいていた」 桜 「うわぁぁあ!うわぁ、うわぁぁぁぁぁあ!」 雛 「あはははっ」 桜(M) 「その笑顔が忘れられない。さっきの笑顔は、凄く好き」
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