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ナレーション
「砂が吹き荒れる砂漠の中。小さな瓦礫の上に少年が座って辺りを不思議そうに見ている。その少年を、更に高い瓦礫の上から、少女が笑顔で見ていた」
桜
「ねぇ……」
雛
「ん―?」
桜
「僕は、誰?」
雛
「アナタの事を私が知るわけないでしょ?」
桜
「そうだよね」
雛
「ウソだよ」
桜
「え?」
雛
「私もね、私が誰だか、本当の名前とか、思い出せないの」
桜
「名前……誰……」
雛
「アナタもそうなら、おいでよ。私が案内してあげるから」
桜
「案内?」
雛
「そう!案内。私がお世話になっているとこ!」
ナレーション
「少女は瓦礫の上から身軽に飛びおり、少年の腕を掴むと走り出した。少年は驚きの表情を隠せないようで慌てふためいていた」
桜
「うわぁぁあ!うわぁ、うわぁぁぁぁぁあ!」
雛
「あはははっ」
桜(M)
「その笑顔が忘れられない。さっきの笑顔は、凄く好き」
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