SAORI 6

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私と一真の関係はというと、3年生になってからはプラトニックな恋人関係ではなくなっていく。 ディープキスが増え始めた頃、初めて身体で結ばれた。 お互いバージンじゃなくなると、そこから一真は欲求を正直に示して来る様になる。 中学3年生の男子なんだからこれが普通なんだろうな、とは理解しているつもり。 現代の中学3年生ともなれば、彼がいる他の子達だって皆こうしている。 私も初めての時は確かに幸せを感じた。 中学2年生の内はプラトニックを貫いてくれたし、交際を始めてから7ヶ月は辛抱してくれた。 だけど徐々に辛くなって行く。 キスをするのは好きだけれど、性行為は好きになれない。 1年経った今でも。 「んっ……」 二人で夕食会を抜け、2階に在る私の部屋に入って直ぐにドアを閉めたその直後。 ドアに背中を押し付けられ、強引にキスをされた。 親指が食い込む程の強さで両肩を掴まれ、眉間に皺を刻んだ険しい顔付きで、腫れそうになる強さで唇を奪われる。 そしてその一真の唇は次第に私の首筋へと這う様に降りて行く。
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