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「お疲れー。随分色々買って来たねー」
「お邪魔してます」
「おう、いらっしゃーい!謙司もう来てたのかよ?」
「うぃーっす」
私達はリビングに入って来た慎吾くんにソファーから声を掛けた。
キッチンの方へ行く慎吾くんは重たそうな買物袋2つをダイニングテーブルに置くと、重量から解放された事で深く長い溜息を吐く。
「ちゃんとケーキ買って来てくれたよね?」
「ああ、もう何も持てなくなったから買うの止めた」
「はあー?ほんっと計画性無い男だね!一体何買って来たわけ?」
カチンと来たらしき彩芽はソファから立ち上がり、慎吾くんの元へ移動して買物袋の中身チェックを始める。
「あれ?この材料……」
「もう昼だし皆でお好み焼きでも作って食お!」
私達に向かって屈託の無い笑顔で提案した慎吾くんは、左手に持ったお好み焼き粉と右手に持ったキャベツを私達に見せた。
「おおっ!いいねいいねー!賛成賛成ー!」
「馬鹿の癖に良い事思い付いたじゃーん」
「馬鹿じゃねえっ!」
皆はお好み焼きパーティーに乗り気になって盛り上がった。
かくいう私も密かにわくわくしていたりする。
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