SHUHEI 玖

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クッソ、田辺先輩の奴。 あんたが鹿児島最後の夜にあんな事言ったせいだって分かってんのか?ええ? まさかそれを見越して、寧ろそれが目的で俺にあんな事言ったんじゃねぇだろな……。 「小木原先輩、足の調子どうなんですか?」 「ん?」 「結構悲惨に骨折してたって聞きましたけど」 「ああ、夏休み中ずっとリハビリしてるから元通りになってきた」 「そうなんだー。良かったじゃないですかー」 おっとりしてる巧には基本的に昔から優しい遼先輩は、クールな微笑を見せながら巧に対応してる。 俺に対する接し方と比べて随分柔らかいのは気に喰わないが、田辺先輩曰く「相手は自分を映す鏡」だからな。 「遼先輩。俺らまだお祝いの言葉の一つも貰ってないんすけど?」 俺は嫌味ったらしい流し目を向けて遼先輩に祝辞を催促してみた。 「は?」 案の定俺に向けた遼先輩の顔は、巧に対する微笑から一変して睨みを利かせた冷たい顔。 俺はそんなに憎たらしい態度をしてるのか、又は俺達の団体戦優勝に嫉妬してるのか。 又は、俺が妹と連絡取り合ってると知ってシスコンを拗らせたか。
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