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「御馳走になりました、ありがとうございました」
「ご馳走様でした!お邪魔しました!」
「また遊びに来てねー!」
夕方になると祝賀会もお開きになり、田辺先輩と巧が帰って行った。
玄関先で二人を見送った後、おばさんと遼先輩とさおりと翔と俺は家の中に入って行く。
「柊平君が我が家の一員みたいな行動してるのは何故ですかね?」
やっぱり翔に突っ込まれてしまったか。
「今日も帰らないつもりですか?」
「あ!? なんちゅー言い草だよ糞眼鏡!直ちに出てけってか!?」
「別に今更うんざりしませんけど、自然と溶け込もうとしてるのが図々しいなと」
翔は心底ムカつくけど、小木原家の空気のように振る舞ったのがバレてしまったのは痛い。
しかし遼先輩が速攻風呂に行ってこの場に不在という点は助かる。
「うっせ!とっととあっち行けや!しっし!」
俺は翔をリビングの奥へ追っ払い、その直後にさおりの腕を廊下まで引っ張ってドアを閉めた。
「ちょっと、何?」
さおりは不審者を見るような怪訝な顔を俺に向ける。
襲わねーよ。
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