ジョニーの過去

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「……残念ながら、お母様はここに着いた時既に手遅れで……」 「そ…ですか…。ありがとうございました……。」 「…本当にすみませんでした。…お母様と…ご対面しますか…?」 「はい…。」 ――――――――――… ―――…… 母は手術室へと消えた。 もう、願う事しかできひん。 泣きたくなる気持ちを押さえて、手を組む。 神様なんか信じてへんけど、今だけ、今だけ……。 後遺症が残ってもええから、オカンと一緒に暮らしたいねん…。 あんな親父、家から追い出して、オカンと二人で…。 約3時間後。 医師が手術室から出て来た。 「先生!オカンはっ…!?」 医師は俯いている。 なんで…? なんで俯いてんねん…。 オカン…生きてんねやろ!? 死んでおらんやろ!? 「先生…まさか…オカンは…」「……残念ですが、お母様はここに着いた時既に手遅れで……」 「そ…ですか…」 オカンは… 死んだんや……。  
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