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俺が守るべき人は、オカンやった。
あの最低最悪な、人殺し親父から、守るべきやったんや―…。
悔やんでも悔やみきれない思いが、涙となって頬を伝う。
「オ…カン…オカァァァン!うあぁぁぁ…」
何時間泣いたんやろう。
視界が狭い。
多分瞼が腫れとるんやろう。
医師達は、ずっと俺の傍にいた。
俺は立ち上がり
「ありがとうございました」
と頭を下げた。
「本当に、私達が無力過ぎて…。申し訳ございませんでした」
「いや、俺の無力さが、母をこのような結末にしてしもうたんやと思います。」
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