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小学生に上がると同時に、俺は母にお願いをした。
「オカン、僕、空手習いたい」
母を守るため…
母のため、俺は空手を習う事を志願したんや…。
「…どうして?」
「オカンを…守るためや」
「……ゴメンね、情けないね。ママ…」
俺は首をブンブンと振った。
「情けなくなんかないよ!」
ほんまに母を守りたかった。
あんな情けなく、最低な父から救いたかったんや…。
その日もまた、母は殴られた。
なんでや…。
なんでオカンが殴られなアカンねん……。
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