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柚『もう男は信じない。そう、決めた。』
階段
A「あっ!高梨さんおはよー」
柚「……(Aを睨む)。邪魔だから退いて。」
A「えっ?あ…ごめん(道を譲る)。」
柚、無言で通り過ぎる。
B「…だから駄目だって言ったじゃん。」
A「ああ……あんな目で睨まれたら無理だ……。」
B「高梨は男が嫌いなんだから、男のお前に返事してくれるわけないだろ。」
廊下
柚、歩く。
柚『私は男が嫌いだ。自己中心的で、人の気持ちなんて考えない最低な生物。所詮、女なんて飽きたら捨てる。代わりはいくらでもいる。その程度にしか思ってないんでしょ。』
C組の前
拡「あっ…おい、稜!無理だって!」
柚「ん…?」
稜「君が高梨柚木葉さん?」
柚「そうだけど、何か用?」
柚『何こいつ……へらへらしちゃって。』
稜「突然で悪いんだけど…俺と友達になってくれない?」
柚「……はぁ?」
稜「あ、自己紹介が遅れたね。俺はB組の中道稜。よろしく。」
柚「私はC組の高梨柚木葉。嫌いなものは男。分かったならそこ退いて。」
稜「そういうわけにはいかないよ。俺は高梨さんと友達になりたいんだから。」
柚「私が言った事が聞こえなかった?じゃあ、もう一度言ってあげる。私は男が大っ嫌いなの!こうして話しているだけでも不快なの!だから…私には構わないで。」
稜「……わかった。じゃあ、また昼休みに来るよ!」
柚「はぁ!?ちょっと何勝手に…!?」
稜拡、B組に向かう。
奈、その様子をC組から見ている。
チャイム
柚『何なのアイツ……私に近寄ってきて……何が目的なの?』
柚、過去の事がフラッシュバック
柚『男なんて……。』
奈「柚木葉~また何か問題に巻き込まれてるね~」
柚「奈々…。」
奈「まだ男子と接せられないの?皆が皆、尾形みたいなやつばっかりじゃないって柚木葉も分かってるでしょ?」
柚「そうだけど、やっぱり…。」
奈「さっきの……B組の中道君…だっけ?あれだけ男子を拒絶してる柚木葉にわざわざ寄って来てさ。からかうにしてもそんな事はしてこないでしょ普通。」
柚「……。」
奈「ま、どうするのかは柚木葉次第だよ。このままずっと男を拒絶し続けるのか。それとも……。」
柚「……分かってるよ。」
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