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  「蓮見さんは何歳何ですか…?」 「晋でいいよ、俺は21。だから案外年が近くて意外と思ったんだけど…」 見た目と声が絶対未成年なんだよな。 だけど、20歳ならこんな寒い雪の日にゴミ捨て場に居ないだろ。 俺の予想では15~18だと思ってたし… 「けど…?」 「ん、いや……あ。千華は親とかに連絡しなくていいのか?」 そうだ、いくら20歳だろうが女の子は女の子。親が心配するだろう、ましてや目が見えないのだから。 近くに置いていた俺の携帯を手繰り寄せておく。 もしかしたら携帯ぐらいは持ってるかもしれないしな。 「…あ、の…」 「ん?あ、もしかして携帯持ってきてないとか…? なら、俺の貸すよ。」 はい。と千華に渡すも俺は気付く。 千華、目が見えないのにどうやって番号を打つ? そう思った俺は千華から携帯を取り戻し実家の番号を聞く。 「あの…、私。…両親いないんです」  
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