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外のゴミ捨て場で倒れている少女を揺すり起こす。 「君。ちょっと…、こんなところで寝ると風邪引くよ?」 だが、ちっとも起きない。 そっと頬に手を添えてみた。 「冷たッ!」 手を引っ込めたくなる冷たさに俺は慌てた。 このままでは'死んでしまう' そう思い、羽織っていたコートを少女に掛けて抱き上げ家へ戻る。 その間にも目を開けない少女に俺は、思ってはいけない事を思ってしまった。 ーまさか…死んでいるんじゃー そんな事を思いながらも家に着いたとたん、ケープを脱がして敷いてあった布団に少女を寝かせた。 暖房器具を近くに寄せ少女の首筋、腕を一心不乱に摩擦で暖める。 「頼む…!目を覚ましてくれよッ!」  
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