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藤岡と香奈の友達が行方不明になって二週間。2人はとうとう姿を現さなかった。
「どこに行ったんだろうな?」
「分かったら苦労しないよ」
僕と香奈は水たまりがある雨上がりの道を肩を並べて歩いていた。
「ねぇ。明日休みだし原因を探しにいくのはどうかな?」
香奈は僕の顔を覗き込みながら言った。
「宛もないのにどう探すんだよ?」
「そ、それは…」
香奈は顔をしたに向けた。
「もしかしたら一種の都市伝説だったりして」
「可能性はあるよ!!流石、直也!」
『軽い気持ちで言ったのに真に受ける。そんな所は昔と変わらないな…』
僕は香奈を見つめた。
「どうした?」
「な、何でもない」
僕は顔を背けた。変に意識してしまって香奈を見られなくなった。
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