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―次日の朝。僕はふと目が覚めた。部屋がやけにうるさい
「…ん?」
「やっと起きた!今何時だと思ってんの!?」
「誰だよ…?」
その人と目があった。
「おはよう」
香奈だった。香奈はちょっと苛ついているようだ。
「おはようございます…」
「もう!時間とっくに過ぎてるんだからね!!」
僕は寝起きの頭をフル回転させ、状況の把握に踏み込んだ。
『香奈がいる…。僕はスウェットを着ている。朝ご飯はまだ食べてない。今日は父さんに会いに行く予定がある。僕の家に10時集合…。10時!?』
僕は時計をみた。長い針は11を指している。短い針は…。
「12時55分…。寝坊した!」
「とっとと準備しろ!!」
香奈は僕の頭を先ほどまでベッドの上にあった枕を僕の後頭部目掛けて叩きつけてきた。
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