結成!野良猫探偵団!

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…もしかしたら共犯? 「写真ってある?」 「これ…」 そう言って見せてきたのは赤い剥がれたメッキだった。 「これがどうかしたの?」 「棚の、上に、あったのと、ビブスの、中に、紛れ込んで、いたのと、籠に、残っていたのが、全部、一緒…」 「!!」 証拠としては少し弱いが… 「桜井先輩、もしかして新しいスパイクって赤のメタリックですか?」 「おう、かっこいいやつだったんだが。」 「…証拠があと一つぐらいほしいな。」 と、呟いたところ、 「指紋鑑定とかはどうですの?」 「それ用の道具が…いや、代用が利くかもしれない。でもいろんな人が触ってるから、そううまくはいかないだろうな。」 「監視カメラとかないの?」 「あることはあるだろうよ。まあ、映像を分析する時間もないけどな。」 「他の、部員が、2人が、スパイクが、どうこう、話してたって…」 「まあ、それがあれば証拠十分だろ。」 「なんだ、もうわかったのか?」 桜井先輩が拍子抜けしたように言う。 「まあ、簡単に言えば、犯人は夢野先輩と箕輪先輩の共犯です。恐らく、箕輪先輩が夢野先輩に指示を出したのではないか、と見ます。そして、夢野先輩はビブスを一枚籠から取り、そしてスパイクを狙おうとした。」 「でもそれだとトシにバレるんじゃないの?」 「だから隠したんだよ。ビブスの中に。そのときにメッキが少し剥がれたんだろうな。」 「だが、それなら私は関係ないのでは…」 「籠の中に例のビブスを入れて持ち帰ればその証拠はなくなりますよ。つまり、今はあなたの家にあるでしょうね、箕輪先輩?」 「くっ…」 箕輪先輩は明らかに動揺している。夢野先輩は目を逸らしてくる。こちらも動揺してるらしい。 「まさか新人探偵さんにすべて読まれるとはね。」 「証拠が残っていないといけないのが難しいですけどね。」 「ってそれはいいんだ。お前ら、なぜやったかはっきり聞かせてもらおうか。」 桜井先輩が目以外は笑って聞いている。マジで切れる5秒前、といったところか。 「君が自慢してくるから鬱陶しくなったんだよ。」 「ほう、新しいボールを人一倍自慢したやつに言われたくはないなぁ。」 「僕は報酬として新しいトレシュー買ってくれるって。」 「…箕輪、ちょっといいかぁ?」 桜井先輩は箕輪先輩を外に引きずっていってしまった。 「いやまあ、これで一件落着だね!」 「だな。」
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