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「まあ、たぶん大丈夫ですの。」
「120%大丈夫じゃない気がする。」
「あら、持ち物に絵の具って書いておいたつもりなのですが。」
「アレ、そういう意味だったのか。」
ようやく納得。いや、いろんな意味で納得しちゃいけないけど。
「と、言うわけで。」
先程のメイドさんが登場。
「中川です。」
「伊藤です。」
「この度は温泉にお集まりいただきありがとうございます。」
「今回は涼子様のわがままということで誠に勝手ながらボディーペインティング大会を開催いたします。」
「ルールは簡単です、各自、自分の体にペイントして誰が一番綺麗かを競います。」
「なお、審査員は黒沢様にお願いします。」
「あ、俺なんだ。」
「ちなみに、優勝者は黒沢様の体に描き放題と言うことで…」
「はぁ!?」
まあ、何というかあの暴走令嬢、マジで計ったな。あとで電気椅子の刑かな。
「なお、審査は一人に委ねますのでそこのところ、よろしくお願いします。」
「拒否権ないんですか?」
「拒否されると色々警察沙汰になりそうなので。」
「なるほど。わかりました。」
「では、各自、カーテンの中へ。」
女子たちが入っていく。俺は一人温泉に浸かった。まあ、俺は長風呂嫌いだけどな。普段はシャワーだけだし。逆上せやすいし。
「中川さん、伊藤さん。少しよろしいですか?」
「はい、何でしょう?」
「あのですね…」
俺はとあるものを用意してほしいと頼んだ。
「…できなくもないですが、それではこの大会の意味が…」
「いや、少なくとも世界大会でもしてますから。ないと逆に、ね?」
「わかりました。少々お待ちください。」
よかった。ちなみに俺が頼んだのはペーパーブラと使い捨ての下着。ないと困る。俺は男だしな。
「えっと、これでよろしいですか?」
「すいません、無理言って。」
「いえ、あの涼子様のご親友ですから。」
まあ、少しは大丈夫だろう。というかメイドさん何人いるんだろ。なんて疑問は取っておくことにした。
「飲み物って何かありますか?」
「お茶、ジュース、お酒、なんでもありますよ?」
「じゃあ、お茶もらいますね。」
ちなみに俺はしばらく好き勝手して暇を潰すことにしたのだった。
―30分後。ようやく終わったらしい。終わってくれなくてもよかったのだか。むしろ終わってくれない方がよかったのだが。まあ、理由はわかると思う。
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