51人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
紫織のピンチを何気に救った美琴の姿がない。何処へ消えたのだろうか?
「美琴ちゃん? 美琴ちゃんだったらもう教室に戻ったわよ。英和辞典を忘れたから、私の借りに来たって」
「ふ~ん」
3人の中で1番忘れ物の多いのは美琴なので、あいつらしいと納得する。
「本当にご免ね。――じゃぁ私、教室に戻るね」
と、手を降って紫織は自分の教室へ戻って行った。
「……用って、何だろうな?」
隣りにいる忍に聞いてみる。
まさか、さっきの奴と一緒に映画を観に行くのか!?
「さぁな。――ってか、お前早く弁当食えよ。もう少しで昼休み終わってしまうぞ」
「うおぉぉ! 忘れていたぁぁッ!」
忍に言われ、慌て俺は残りの弁当を食べ始める。
おかずは……ない。
最初のコメントを投稿しよう!