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召喚陣から白い煙が立ち上がる。
あの夢みたいに。
召喚陣の外側に立ち、両手を翳す。
あいつを思い出しながら深呼吸をして召喚の言葉を紡ぐ。
「精霊…俺はここにいるよ…」
クスクスと周りから嘲笑が聞こえる。
確かにね。
こんな呼び方をする奴は他にはいないだろうなぁ。
でも、俺はこれしか思いつかないんだーよー。
「もう…泣かなくて良いよ」
10年も1人で寝てたんだもんなぁ。
「…ずっと一緒にいよう」
召喚陣の中だけで白い煙が、渦巻き始めた。
俺は召喚陣の外側で両手を翳して、最後の言葉を言う。
「我、ジング・ダイドと契約を…」
そして、その後に起こるであろう突風に備えて構えた瞬間……。
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