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村長さんの奥さんの名前は『ムシュミ』さんだ。
ムシュミさんは決して無趣味な訳ではない。
単にそういう名前なだけである。
(ここ重要…でもない。テストには出ないから安心してくれ)。
「ジング…ようやっと精霊さんが来てくれたんやねぇ…良かった良かった」
頭に暖かい手の感触がある。
ムシュミさんは、村長さんと一緒に俺を大切に育ててくれた人だ。
10年前、村長さんと同じように俺の事を心配してくれた。
「えへへ…俺もすっごく嬉しいんだけど、これ…どうしたら良いのかな?俺、精霊の事を何もわからなくてさーってか、やっぱり、この顔面にへばりついてるのが精霊なんだね」
「ああ…そうじゃよ」
「さてさて…それじゃぁ私に任せて…」
「ありがとう…」
俺は心から感謝した。
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