【第1章】10年目の精霊祭

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あの夢から10年。 精霊の夢は一度も見なかった。 覚えてるのは真っ白な世界の眠たそうな声と光。 覚えているのはそれだけだ。 でも、今度は…。 あいつは泣いていた。 『いない』って泣いてた。 真っ白い光の中で小さくなって泣いていた。 「寝坊すけさん…おはよう」 俺は、そう言って、光の中に手を差し伸べた。
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