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気が付くといつも
コウがオニをやっていて
俺とあの子は
いつも2人で隠れ場所を
探していた気がする
そんな時
あの子はふいに俺の手を握りしめると
聞くことがあった
「ルカ君、なにか悲しいの?」
ドキッとした
だけど俺は決して見せない
「どうして?」
俺がいつものように
笑ってみせると
少しだけ安心するのか
あの子はいつも
少し泣きそうな顔をして
俺に笑い返す
その笑顔を見ると
悲しいことも
俺が隠している心も
本当は何も無いんじゃないかって
そんな気持ちになれた
あの黒目がちで
潤んだ瞳を今でも思い出す
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