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荒地に佇む一人の少女。少女の周りを埋め尽くしているのは、見飽きてしまうほどの人間の死体の数々。少女はそれをなにも感じさせないような表情を浮かべ、空を見上げていた。
―ああ、神様。私に自由は訪れるのでしょうか。こんなにも人を殺してしまった私に幸福になる資格などあるのでしょうか。ああ、誰か教えて、私を助け出して…‥―
少女は自分の足元においてある、大の大人が二、三人がかりでようやく持てるような大剣を軽々と片手で持ちあげて肩にかけた。
今日頼まれた仕事も終わり、珍しく自分を狙ってくるやつらがいなかったことから少女はご機嫌だった。
少女は自分の帰り待っている子供たちの笑顔を思い浮かべながら村へ帰っていった。この後、絶望的な現実が待っているとは知らずに―…‥
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