第二章

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雫には笑顔が絶えないのにそれ以外の人には冷たいことが少し多めの翠縺にどこか懐かしさを覚えていた。 昔…今は覚えていないけど、小さい頃の私に、こういう感じの友達が…いた……? そんなことを思いながら翠縺をじっと見つめる。 翠縺は私の視線に気付いたのか、こちらを見てちゃんとした笑みを向けた。 翠縺の笑みにつられて私も笑みを浮かべる。 それを見た紅ちゃんたちが、怪訝な顔をしてみてくる。 そろそろ時間だから、と言い残して部屋を去っていった翠縺に笑顔で手を振る私。 偽りの笑みを貼り付けて手を振る紅ちゃんたち。 翠縺がこの部屋を出て行くと、紅ちゃんたちから大きなため息が聞こえてきた。 「委員長はどうしても苦手だな」 「自分の好いてるやつ以外には冷めてるところあるよな…」 「なんで雫が気に入られてるのか、わからないわ…」 三人で翠縺のことで愚痴をこぼし始める。 私は眠気に勝てる自身がなくなってきたため、その愚痴のこぼし合いには参加せずに寝室へと向かった。
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