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「・・・って言うところだ。以上!大体はここにまとめているんで見てくれ。」
報告をし終えた天光は、どこからか一枚の紙を取り出し、龍希に渡す。
「分かった。天光、お疲れさま。」
龍希は労いの言葉をかける。天光は手をブラブラと揺らす。
「どーいたしまして。ってか、水ねぇ?喉が渇いた。」
「じゃあ、私取りに行ってくるわ。」
麟が善を天光に返した。
天光はすぐに善を側頭部に付けた。
それから、麟が水を取りに行く時だった。
天光の後ろの方から黒い空間が現れ、そこからひょっこりと赤髪の青年が出てきた。
「あ、俺の分も頼むわ。」
「「ッ!?あなたは!」」
龍希と凛はその人物を見て驚いた。
しかし、天光はソファーにもたれかかるようにして、反転した視界で、その人物を見た。
「ん?誰?」
『ぬぅ?』
「いよう!お前さんが広生寺 天光と善か?」
赤髪の青年は、ニコニコと笑いながら尋ねる。しかし、いきなり自分の名前を呼ばれた天光はしかめ面をした。
『人に尋ねる時は、まず自分から名乗ることが礼儀ではないじゃろうか?』
善が、青年に対してそのように言った。天光は『そんな問題じゃねぇ!』と心の中でツッコんだ。
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