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「彼が悪くないのは、パパもママも分かってる」
「だったら!」
「分かってる!
分かってるけど、あの時の地獄のような日々を思い返すと、辛いんだ」
「だから?
だ、から、…別れろ、って?」
今の僕には、なにも理解できなかった。
頭では、なんとか理解しようと頑張っていたけど、心の悲鳴はどんどん大きくなっていった。
「も、う……聞き、た、くない」
「ゆう「出てって! 早く! こっから出てって!!」
ママの言葉を遮って、僕は叫んだ。
これ以上聞いたら、壊れてしまう。
僕が僕でいられなくなる。
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