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むかしむかし、優しい国王が国を治め毎日を平和に過ごしていた王国がありました。
その王国では、人種や種族の壁が無く皆平等に暮らしていました。
しかし。
国王が原因不明の病に伏せてしまい、その均衡は破られました。
国王がいない今を好機とばかりに、以前から不満を持っていた多数の種族が王国を一斉に攻めたのです。
国王不在のなか兵士は必死に街や城を守りました。
ですが、圧倒的な戦力差に兵隊達は城を捨てるのを余儀なくされました。
当然、城を追われた兵隊達では国王の病を治すことなどできる訳もありません。
そうして傷ついた国王は死期を悟ったのか擦れた声で最後にこう言い残しました。
「鍛冶屋を……ロレーヌ・レンブランドを守れ……」
と。
そして優しい国王は静かにいきを引き取りました。
それから、時は流れ15年後。
王国は誰も収める者がいない無法地帯へと変わり果ててしまいました。
王国の兵士のほとんどは死に、[犯罪者がいるのが当たり前]そんな世界になってしまいました。
このおはなしは、世界に平和を取り戻すべく旅をする1人の少年とそれに巻き込まれた仲間達の物語。
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