期末試験という名の戦争

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早いもので、涼が転校して来て1ヶ月が過ぎた。 彼1人が入ったからと言って取り立てて変わる事はなく、日常は平穏に過ぎていく。 まあ、女子が涼の親衛隊を結成していたのには驚いたな。さすがに。 一度、そのメンバーの娘に聞かれたことがある。 「涼君と稟君、どっちが攻めですか?受けですか?」 ワケわからん!何だ攻めって!? 幸いにも、楓達が居なかったので事なきを得たが、いたら大変なことになっていたと思う。 それと不思議な事が1つ。 ある休日の夜に俺はハンカチをなくしたことに気がついた。 別に落としたのならそれでいい。 だが、俺はハンカチを誰かに渡したような記憶がある。 しかし、相手が分からない。 思い出そうとしても、脳裏には白い靄が霞むだけ。 この感覚は何だろう? 何か大切な事を忘れているような……
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