じゅうよん

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「モモカー! カワイイ!」 「ギャッ」 促されるままに、扉を開けてみれば、眩しい程キンキラに輝いた何かが体当たりしてきた。 「カワイイ! カワイイ!」 「えぇー!? 何、何!?」 この状況に陥るのには、数分前に遡る。      ※※※※ 部長に促されて車を下りると、そこはわたしの苦手な場所だった。 「行こう」 手をとられ、俗に言う恋人繋ぎなんかされても誤魔化されない! 「む、無理です! こんな所にこんな恰好で入れません! しっかもすっぴんでなんて……!」 歯医者を嫌がる子供みたいに駄々をこねる。 余計に注目されるのはわかっているけど、一人だけピシッとスーツを身に纏った彼の横を、こんなラフな恰好で歩いてはいけないと思うのです。
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