じゅうよん

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ここはクリスマスの翌日の夜、綾野ちゃんとやって来たホテルのロータリー。 そう。 部長が金髪女性と去って行った、あのロータリーだ。 わたしの勘違いだったとはいえ、あの日に感じたショックと胸の痛みは本物だった。 都築さんの彼女だとわかっているけど、やっぱり他の人に触れるのは嫌なんだ。 自分でも心が狭いと思う。 でもやっぱりここは、わたしにとっていい思い出がある場所ではない。 けれどそんなわたしをお構いなしに、部長は手を引いてどんどん突き進む。 エレベーターの扉の前までやってくると、部長はようやく歩みを止めた。 やってきたエレベーターに乗り込んでも、やっぱり居心地が悪くて俯いて繋がれた手に力を込める。 すると小さな笑い声の後、手を引かれあっという間に抱き締められた。 何を言われるわけでも、言うわけでもなく、エレベーターが到着するまで、ただそこにいた。
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