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「カワイイ!」
そして、わたしの緊張も虚しく冒頭に戻るわけで。
絶賛抱きつかれ中。
「モモカ! ホンモノ!」
「誰ですか!? ちょ、部長っ! 笑ってないで助けてください!」
「だから言ったろ? 覚悟しろよって」
ややこしい!
さっきまでのわたしのときめきと緊張を返してほしい。
「はいはい。ほら、市古さんが困ってるだろ」
わたしにくっついていた人が物凄い勢いで引っ張っていかれた。
状況が掴めないわたしの視界に入ってきたのは、
「つ、都築さん!? ……と彼女さん?」
紛れもなく部長の従兄弟で雑貨屋店長の都築孝太朗さんと、映画から抜け出たような金髪碧眼美人……が、すっごいいじけた顔して都築さんを睨んでる。
「ごめんね? こいつカワイイもの大好きでさぁ。あ、こいつサラって言うの。俺の彼女」
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