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「いえ、サラさんで……じゃなくて、わたしは一体何をされてるんでしょうか?」
ソファに座るなり、わたしの顔にペタペタ触れる。
目を閉じていてもその感覚や匂いでメイクされているのはわかるんだけども。
「モモカ、マサキから何も聞いてナイ?」
やけに日本語がうまいのに、時々おかしなイントネーションに変わる話し方がかわいい。
「まさ……部長ですよね? 彼からは何も……」
「もー! マサキはいつもソウナンダヨー!」
見た目は極上の美人さんなのに中身は子供みたいに無邪気なサラさんに、向けていた警戒心が少しずつ解けていくのを自分で感じた。
「あのネ、今からパーティーに行くヨー」
「……はい?」
今からコンビニに行くよ、みたいなノリで言われたけど。
「ニューイヤーパーティー!」
聞き間違いではなかったらしい。
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