じゅうご

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澄んだブルーの瞳と目が合って慌てて会釈すると、同じように会釈が帰ってきた。 「マサキ、久しぶりだね」 「お久しぶりです。おじさんもお元気そうで何よりです」 サラさん以上に日本語が上手な男性に声をかけられ、笑顔を浮かべる部長。 「こちらは?」 二人は握手を交わすと、男性は再びわたしに目を向けた。 「市古桃花さん、俺の大切な人です。桃花、こちらはサラのお父さんだ。昔からお世話になってる。彼は今日のパーティーの主催者だよ」 「は、初めましてっ。市古桃花です」 大事な人、と言われて顔が赤くなるのを感じながら名乗る。 「モモカさん。初めまして、サラの父です。今日は来てくれてありがとう」 楽しんでください、サラさんとそっくりな笑顔で言われ、のし掛かっていた緊張感が解け出した。 「マサキ、少しいいかい?」
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