じゅうご

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サラさんのお父さんの言葉に頷いた部長は、 「悪い。少し待ってて」 そう言うとサラさん父子と人の輪の中に紛れて行った。 「大丈夫。すぐ戻るよ」 三人が消えて行った方をただ見ていると、背後から声をかけられた。 「都築さん」 振り向くとにこやかにオレンジジュースを差し出す都築さんがいて、一人じゃないことに安堵する。 「ありがとうございます」 冷えたグラスを受け取ると、一口含む。 慣れない雰囲気からか、思ったより喉が渇いていたようで、グラスの中身はあっという間に半分にまで減った。 「ご利益、あったみたいだね」 「え?」 唐突な言葉に目線を上げると、 「天使。キューピッドになるようにってあげたでしょ?」 彼は、ニッと笑顔を浮かべた。
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