51510人が本棚に入れています
本棚に追加
/806ページ
※※※※
「サラさんのお父さんは何をしてる方なんですか?」
手のひらよりも一回り大きいサイズのお皿に、山盛りにした料理を乗せてひたすら口に運ぶ都築さんに尋ねてみた。
すると都築さんは、サンドウィッチをもぐもぐと食べながら何かを考える素振りを見せる。
答えを待つ間、改めてレストランを見回した。
内装はシンプルなのに、どれも高級感があって、この場にいる人達もどこか手の届かない雰囲気を醸し出している。
こういう店を貸しきって、こういう人達を招く彼女のお父さんは何者なのだろう。
「んー……」
その声で、目線を店内から彼に戻した。
「……社長さん?」
何故か語尾を上げて呟かれた言葉にさほど驚くこもとなく、ただなるほど、と納得した。
招かれている人達も、そういう関係の人なんだろう。
それならばこの独特の雰囲気も納得できる。
最初のコメントを投稿しよう!