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そんな人の中に普通に溶け込む部長や都築さんもすごい。
「じゃあ都築さんは将来、社長さんなんですか?」
料理を食べ続ける都築さんがわたしの言葉にピタリと止まり、次の瞬間には爆笑を始めた。
「え!? 何ですか!?」
おかしな事を聞いた覚えはないのに、思いがけない都築さんの反応にただびっくりして目を丸くする。
「ごめんごめん。有り得ないよ、俺が社長とか。前に言ったろ? 雑貨屋が俺の天職だよ」
確かに以前、そんな意味合いなことを言っていた気もする。
けれどサラさんと結婚したら、やっぱり跡取りになるんじゃないだろうか。
すっきりしないわたしの表情を見て、また声を上げて笑う都築さんが、あのね、と続けた。
「会社はサラが継ぐんだよ。アイツ、ああ見えてアメリカで副社長してんの」
「副しゃ……え? 副社長!?」
「そ。アイツ、キャラはあんなだけど、意外と有能なんだよー」
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