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失礼な反応をしてしまったわたしに、びっくりだろ? とウィンクした。
「はぁ……すごいですね」
色んな意味で。
サラさんが副社長なのも驚きだけど、現実にウィンクする人がいたことにも驚いた。
でも違和感を感じないのは華やかな都築さんだからだろう。
これが四方くんだったら、絶交してしまうかもしれない。
「それ、眞生に貰ったの?」
フォークに差したイチゴをかじろうとした時、都築さんに問われて顔を上げた。
彼の目線はわたしの首元にあって、少し考えてホテルでの出来事を思い返した。
「……貰ったわけではありませんが」
フォークをお皿に乗せて、代わりにわたしの首にあるネックレスに触れると、細い華奢なチェーンの感触。
「部長が付けてくれたのは確かです。鏡を見てないので、どんなのかわからないんですが」
わたしの言葉に都築さんは目を見開いて、
「見てないの?」
と首を傾げた。
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