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「『フォレスト』の雑貨が好きで……昔からいつか働けたらなって学生の時から思ってました。両親にバイトは許してもらえなかったから、内定が貰えたときはすごく嬉しかったのを覚えています」
部長の肩口に頭を預けながら、そんなに昔のことでもないのに妙に懐かしく感じる記憶を探った。
「失敗したり、大変なことも多いけど……好きですから」
笹井部長に怒られたり、保田さんに褒めてもらったり、自分が携わった商品がお店に並んでいるのを見て嬉しくなったり。
「すごく、楽しいです」
「あんたらしいな」
ふっと小さな笑い。
「部長は……楽しくないですか?」
仕事に楽しい、楽しくないなんて求めるべきではないのかもしれない。
皆が皆、好きな仕事をしているわけじゃないのだから。
沈黙が訪れて言うべきじゃなかったと後悔をした。
けれど一度口から出てしまった言葉は取り戻すことができない。
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