じゅうなな

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いつもより幸せな目覚めを迎えた朝、と呼ぶには少しだけ遅い時間。 ソファで足を組んで新聞を読みながら、コーヒーを飲む部長が顔を上げた。 「デートしようか」 「へっ?」 間抜けな声のわたしがパチパチと瞬きをすると、にっこり微笑んだ部長が新聞紙を折り畳んだ。 「休みも今日で終わりだし、食事くらいしかしたことないだろ?」 「行きます! 行きたいです!」 やった! 初デート! 全身で喜びを表していた様で、わたしを見ていた部長が喉の奥で低く笑った。 「着替えがいるだろ? 一旦家に送ろうか」 そう言ってソファから立ち上がろうとする部長を制して、もう一度座ってもらう。 「歩いて帰れる距離ですから。その代わりっていうか、あの……」 訝しげに眉を寄せる部長をチラリと見て、思い切って口を開いた。
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