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例えばそれが、言葉で埋められるものだったら、彼は苦しまなかったのかもしれない。
触れ合うことで縮まるのなら、わたしはいくらだってそうする。
けれど、わたし達に必要なのは、それらではないみたいだ。
彼に嫌われてしまうことを心のどこかで恐れるわたし、真実をなかなか言えないでいる部長。
二人に必要なのは、何なのだろう。
日が沈みかけて薄暗くなった歩道を静かに二人で歩く。
――その時は、もうすぐそこに。
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