にじゅうよん

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     ※※※※ ……さて、どうしようか。 困った事態に陥って、かれこれ十分が経過してしまった。 「ま、眞生さん……?」 眞生さんが着ているシャツの袖口を引っ張りながら、極々小さな声で呼び掛けるも、当然のように返事はない。 それもその筈で、彼は眠っている。 本当にどうしよ……。 目が覚めて、身動きしようとして気が付いた。 わたしの背中にぴったりくっついて、前にまわされた手はがっちり固定されていて。 全く動けないのだ。 変に動いて眞生さんを起こしてしまうのも嫌だから、諦めてじっとしておくことにした。 背中から伝わる体温と微かな鼓動。 何でだろう。 くっついてドキドキする筈なのに、すごく安心する。 また眠っちゃいそ……、 「……っひ!?」 眠りに落ちる寸前、寝室に電子音が鳴り響いて、驚きから身体ごと跳び跳ねた。 「びっくりしたぁ……眞生さんっ、電話ですよ」 未だバクバクと脈打ち続ける胸を押さえて、無理矢理脱出した眞生さんの腕を揺らして起こす。
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