にじゅうよん

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ピンポーン、と軽やかなインターホンの音に、わたしたちは時間が停止したようにピタリと止まった。 「だ、誰か来ましたよ?」 「……いい」 眉を寄せてそう言うと、リップ音を鳴らして唇を啄んだ。 のもつかの間、家中に響き渡るインターホンの音。 しかも、ものすごい連打をしているらしく、前の音が終わらないうちに新しいピンポンが重なる。 「あの、やっぱり出た方が……」 さすがに気になって仕方ない。 ここまで鳴らすってことは、確実に用事があるってことだろうし。 「……行ってくる」 溜め息を吐き出しながら、眞生さんは寝室を後にした。 何だか慌ただしい朝だ。 「……着替えようかな」 昨夜、眞生さんが空けてくれたクローゼットから服を取り出し、彼が戻って来ないうちに着替えを済ませる。
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