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失礼します、と受話器を置いた綾野ちゃんを眺めていると、
「打ち合わせ、一時間遅らせてくださいって」
全く同じことの書かれた付箋を、ちっとも進まない報告書制作中のパソコン画面に貼られる。
「それまでに報告書、終わらせてね」
わたしにも発動された女王様の微笑みに、カクカクと壊れたロボットのように何度も首を振った。
まだそれなりに時間はあるけれど、他の資料もまとめなきゃいけないから報告書ばかりに時間はかけられない。
ふぅ、と息を吐き出して、まだ半分も書いていない報告書を仕上げるために、パソコンに向き直った。
※※※※
久々に皆でお昼を。
そう思っていたのに、相変わらずパソコン処理が苦手なわたしは、報告書に手間取ってしまい、お昼は企画部でコンビニのご飯になってしまった。
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