第一章

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見えている世界が違えば幸・不幸の形や価値観さえも変わる。 嘆くのを止め、そこから立ち上がった者は、その生を終える時、きっと言えるだろう。 「私は幸福だった」と。 罰を与えてばかりの仕事にいい加減うんざりした神が、ちょっとした悪戯心で造りたもうた女神にさえ、不幸や哀しみはきちんと用意されていた。 そう… 幸福や喜びの数と同じだけ平等に。 『オィ、そこのキミ…お前だょオ・マ・エ! “ずる~い、不公平だわ”ってブーたれてばかりいるオマエだよ! お前みたいなのには女神のホントの哀しみなんて見えないよ。目も心も曇っちゃってるからね。 そして死んでいくのさ。 最後まで不幸だ、不公平だって嘆きながら…ねッ。』 艶然と笑いながら、そう言い捨てた神の顔は…悪魔も逃げ出すくらいに 邪悪だった。とか。。。
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