196人が本棚に入れています
本棚に追加
男の力はかなり強かった。男は力を緩める事なく、さなえの乳房をこねくり回した。
「ウゥ。イタィ。」さなえは思わず苦痛を漏らした。
バシッと大きな音がして、さなえの頬が鳴った。
さなえの右頬は見る間に赤くなった。あまりに突然の事で、いったい何が起こったのかさえ理解するのに時間がかかった。
なぜいきなりぶたれたのか、さなえにはわからなかった。右頬が熱く火照って、刺すような痛みが襲ってきた。さなえは目を見開いて男の方を見た。目からは涙がポロポロとこぼれ落ちてきた。
「『痛い』じゃない。『痛いです』だろ。」そんなさなえの涙を無視して男は冷たく言い放った。
男になぜぶたれたのかをやっと理解した。
男は乳房から手を離し、今度は両方の乳首を思いっきりひねり上げた。
「アゥゥ~。」あまりの痛さにさなえは声にならない唸り声を発した。思わず体を捻って男の手から逃れようとしたが、それは乳首を引っ張られる形となり、痛みをさらに増幅させる結果となった。
「アゥ~。イッ。イタイ…です。」気が遠くなるような痛みの中で、さなえは健気にも男の言いつけをかろうじて守った。
「痛いか?」男はなおも乳首を強く捻ったり引っ張ったりしながらさなえに声をかけた。
「…痛いです…。」
「どうして欲しいんだ?止めて欲しいのか?」
「…止めて下さい…。」
「『お願いします』は?」
「…止めて下さい…。お願いします…。」さなえの目からは次から次へと涙が溢れだした。
男はやっと乳首から手を放した。
「…ウゥ…。」今まで行き場を失っていた血液が一気に乳首に流れ込み、内側から針で刺されるような激痛に、さなえは唸るしか出来なかった。
「泣くな。」男は強い口調で言いながらも、溢れ出るさなえの涙を唇で拭った。
最初のコメントを投稿しよう!